【福岡の団地住まい必見】お風呂リフォームの価格相場と費用を抑えるプロの技

福岡市内の団地や県営・市営住宅にお住まいで、「お風呂が寒くて狭い」「タイルの目地掃除が限界」「バランス釜の使い勝手が悪い」といったお悩みをお持ちではありませんか？

昭和40年代〜50年代に建てられた福岡の多くの団地では、浴室がコンクリート剥き出しの寒々しい空間であったり、浴槽が高くてまたぐのが大変だったりと、現代のライフスタイルに合わないケースが増えています。

しかし、いざリフォームをしようと思っても、戸建てや一般のマンションとは違い、団地には特有の「構造的な制約」や「管理規約の壁」が存在します。

「うちの団地でもリフォームできるの？」「特殊な工事だから費用が高くなるのでは？」と不安に思う方も多いでしょう。

結論から言うと、団地のお風呂リフォームは可能です。

しかし、一般的なマンションよりも少し特殊な知識と技術が必要であり、価格の幅も広くなります。

この記事では、福岡エリアでの団地リフォーム実績に基づき、工事パターンの別による正確な費用相場、団地特有の「広ろ美ろ（ひろびろ）リフォーム」の仕組み、そして使える補助金制度までを網羅的に解説します。

これを読めば、予算内で最大限に快適なバスルームを実現するための具体的なロードマップが描けるようになります。

福岡の団地お風呂リフォーム：工事内容別の価格相場表

団地のお風呂リフォームにかかる費用は、現在の浴室の状態（バランス釜があるか、タイル張りか）と、新しく設置するユニットバスのグレードによって大きく異なります。

まずは、ご自宅の状況に近いパターンから、おおよその相場を把握しましょう。

以下は、福岡エリアでの標準的な工事費込みの目安です。

1. バランス釜を撤去して浴槽を広げる（25万〜40万円）

最も安価に「広さ」を手に入れる方法です。浴室内のスペースを圧迫している「バランス釜（種火をつけて沸かすタイプ）」を撤去し、壁を貫通させて設置する「ホールインワン給湯器（壁貫通型給湯器）」に交換します。

これにより、空いたスペース分だけ浴槽をサイズアップ（例：80cm→110cm）できます。

壁や床のタイルはそのままで、浴槽と給湯器だけを入れ替える工事です。工期は1日〜2日で完了します。

2. コンクリート剥き出し浴室からユニットバスへ（85万〜130万円）

福岡の古い団地で最も要望が多いのがこのパターンです。寒くて冷たいタイル張りの浴室を解体し、断熱性の高いユニットバスを組み込みます。

団地は天井や床に「梁（はり）」が出ていることが多く、既製品のユニットバスが入らないことがあります。

そのため、サイズオーダーが可能なタカラスタンダードの「広ろ美ろ浴室」などを採用するケースが多く、一般的なマンションリフォームより部材費が少し高くなります。

3. 既存ユニットバスの交換（60万〜90万円）

すでに一度リフォーム済みでユニットバスが入っている場合、または比較的新しいUR賃貸などの場合は、既存の寸法に合う新しいユニットバスに入れ替えるだけなので、費用は比較的抑えられます。

なぜ団地のお風呂リフォームは「高くなりやすい」のか？

「チラシで見た50万円のお風呂リフォーム」をイメージして見積もりを取ると、団地の場合はその倍近い金額が出てきて驚かれることがあります。

なぜ団地のリフォーム費用は高くなりやすいのでしょうか。

福岡の現場でよくある「追加費用の要因」を解説します。

特殊なサイズと「梁（はり）」の存在

団地の浴室は、一般的な戸建て（1坪サイズ＝1616）よりも狭く、天井高も低いのが特徴です。

さらに、構造を支えるコンクリートの梁が浴室内に飛び出していることが多々あります。

この梁を避けて設置できるユニットバスは限られており、梁に合わせて部材をカット加工する「梁欠き（はりかき）部材」や「特注サイズ」が必要になるため、商品価格が上がります。

エレベーター無しの階段搬入費

福岡市内の古い団地（特に4階・5階建ての低層タイプ）には、エレベーターがない物件が多く存在します。

新しい浴槽や壁パネル、解体した廃材（ガラ）をすべて職人が手運びで階段を往復しなければなりません。

この「荷揚げ・荷下ろし」の人件費として、階数に応じて3万〜5万円程度の追加費用が発生することが一般的です。

電気配線とガス工事の複雑さ

古い団地では、浴室内に換気扇用の電源やアース線が来ていないことがあります。

浴室暖房乾燥機を設置したい場合、分電盤（ブレーカー）から浴室まで新たに専用回路を引く電気工事が必要です。

また、バランス釜から給湯器へ変更する場合、ガス管の結び直し工事も必要となり、これらの設備工事費が積み重なります。

団地リフォームの救世主！タカラスタンダード「広ろ美ろ浴室」とは？

団地のお風呂リフォームを検討する際、必ずと言っていいほど名前が挙がるのが、タカラスタンダードの「広ろ美ろ（ひろびろ）浴室」です。

福岡のリフォーム会社でも、団地案件では第一選択肢として提案されます。

なぜこれほどまでに支持されているのでしょうか。

理由1：2.5cm刻みのサイズオーダーが可能

他メーカーのユニットバスは「1116サイズ」「1216サイズ」といった規格が決まっていますが、タカラのこのシリーズは、間口や奥行きを2.5cm刻みで調整できます。

これにより、団地特有の「規格外の半端なスペース」にも無駄なくフィットし、デッドスペースを作らずに最大限広い浴室を実現できます。

理由2：梁があっても設置できる自由度

天井や壁に梁が出っ張っていても、その形に合わせて工場で部材をカット加工してくれます。

現場での無理な加工が不要なため、水漏れのリスクも低く、見た目も美しく仕上がります。

理由3：丈夫で長持ちする「ホーロー」素材

壁パネルに「高品位ホーロー」を使用しているため、汚れが染み込まず、サッと拭くだけで綺麗になります。

カビに悩まされてきた団地ユーザーにとっては、手入れの楽さは革命的です。

費用を安く抑えるための具体的なテクニック

予算には限りがあります。品質を落とさずに、少しでもリフォーム費用を抑えるためのポイントをご紹介します。

複数の業者で相見積もりを取る

団地リフォームは、業者によって「得意・不得意」がはっきり分かれます。実績の少ない業者は、リスクを見込んで高めの見積もりを出す傾向があります。

「団地リフォームの実績」を謳っている福岡の業者を3社ほど選び、現地調査を依頼して見積もりを比較しましょう。

特に「搬入費」や「諸経費」の項目に差が出やすいです。

補助金制度をフル活用する

国が行っている「住宅省エネキャンペーン（子育てエコホーム支援事業など）」を活用しましょう。

• 高断熱浴槽：約30,000円の補助
• 節湯水栓：約5,000円の補助
• 浴室乾燥機：約23,000円の補助
• 手すりの設置：約5,000円の補助
• 段差解消：約7,000円の補助

これらを組み合わせることで、5万〜10万円程度の補助金が受け取れる可能性があります。

申請は登録事業者が行う必要があるため、契約前に「補助金を使いたい」と必ず伝えましょう。

オプションの取捨選択

浴室暖房乾燥機や鏡、収納棚などは、本当に必要かどうか見直しましょう。

例えば、換気扇を暖房機能なしの標準タイプにするだけで数万円下がります。

また、鏡や棚はマグネット式のものを後から自分で購入（ニトリや山崎実業など）すれば、工事費を削減しつつ掃除も楽になります（タカラのホーロー壁ならマグネットが付きます）。

工事前に知っておくべき団地特有の注意点

最後に、契約してから「こんなはずじゃなかった」とならないための注意点をお伝えします。

管理組合への申請期間

分譲団地の場合、工事着工の2週間〜1ヶ月前までに管理組合へ申請書を提出し、承認を得る必要があります。

「明日から工事したい」と言ってもできません。

余裕を持ったスケジュールが必要です。

アスベスト（石綿）の調査

2006年以前に建てられた建物の場合、リフォーム工事の前にアスベストが含まれているかどうかの調査が義務付けられました。

古い団地の浴室天井材などにアスベストが含まれている場合、特別な処理が必要となり、処分費が数万円プラスになる可能性があります。

「またぎ」の高さについて

団地の構造上、床下の配管スペースを確保するために、ユニットバスの床を脱衣所よりも高く設置しなければならないケースがあります。

「完全バリアフリーにしたい」と希望しても、排水勾配を取るためにどうしても10cm程度の段差が残ってしまうことがある点を、事前に理解しておきましょう。